選択肢は常に三つある

選択肢は常に三つある。

 肯定
 否定
 なにもしない

なにもない、ということはなにもないこと。

 ある人物に対し、好意を持つ、あるいは、嫌悪を抱く。どちらかしかない、と思いがちだが、実際にはもうひとつの選択肢、無関心、がある。
 好きだと思う場合は当然として、嫌いだと思うことも、その人に関心があることを示している。
(無関心を上に、好意と嫌悪を底辺の両端とする三角形を思い浮かべる)

 無関心、すきでもなくきらいでもない、多くの人物に対して、ふつうはそうだろう。
 しかし、多くの場合、その人物について知らないから、無関心であるといえる。
 よく知っていながら、無関心である、というのとは、意味が違う。

 何かを言うこと、、思うこと、知る事。それによって、選択肢は三つになる。

 しかし、他人から何かを言われることは、なにもしない、という選択肢を消してしまう。他人から言われたことに対して、なにもしないことは、否定していることと同義だからだ。


「457. そう、思うということは、誰かに近づいていくようなものなのだ。 」
ウィトゲンシュタイン哲学探究」ミック訳
http://www.geocities.jp/mickindex/wittgenstein/witt_pu_jp.html