日常

 進化論系の本を読み返している(あるいは持っていて読んでなかったのを今読んでいる)。
 進化論はその大半が物語としてあからさまなのでとても楽しい。竹内久美子のように図に乗ってしまった人もいるけど、大概は科学としての抑制が効いている。
 生物は最初は不死であり、増えすぎて餌がなくなって全滅しないために、色々工夫したひとつが「死」であるという発想は面白いし、性と死がセットになっているのも楽しい。不死を得るためには、セックスできなくなる、というように拡大解釈すると、王子に恋し、尾を足に換えるために声を失った人魚姫を連想する。彼女はセックスのために言葉を失ったわけだ。